【映画】『トゥルーマン・ショー』レビュー

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映画プロフィール

『トゥルーマン・ショー』

1998年公開

監督…ピーター・ウィアー

脚本…アンドリュー・ニコル

第71回アカデミー賞、第56回ゴールデングローブ賞、第52回英国アカデミー賞など、多数のノミネート・受賞を獲得している。

メインキャスト

トゥルーマン・バーバンク…ジム・キャリー

クリストフ…エド・ハリス

メリル・バーバンク…ローラ・リニー

マーロン…ノア・エメリッヒ

ローレン(シルビア)…ナターシャ・マケルホーン

あらすじ

一人の男の生涯を撮り続けるテレビ番組『トゥルーマン・ショー』。

主役のトゥルーマンの周りにあるものは、全て他人によって作られたニセモノ。両親も、妻も、親友も…住んでいる街すべてがテレビ番組のために用意された舞台なのだ。

それを知らないのはトゥルーマン本人だけ。しかしトゥルーマンと恋をした女性が、彼に番組の存在を暴露する。そしてスタッフのミスやトラブル等により、トゥルーマンは自分の住んでいる世界に少しずつ違和感を覚えていく。

みどころ

・真実に迫るほど大胆な言動をとっていくトゥルーマンから目が離せない。キャストのハラハラ感がこちらにも伝わってくる。

・トゥルーマン・ショーを観ている視聴者の反応がリアルで、親近感が湧く。

・とんでもないミスをする番組スタッフたち。

感想と妄想

感想

最初から「一人の男の人生を撮影したショーである」と前提がわかっているので、すごく観やすかったです。あとで真実がわかるタイプって、一回目の視聴が不完全燃焼になってしまうんですよね。(あくまで私の場合ですが)

でもショーだと分かった上で見ると、奥さんの不自然な動きがわざとらしくて面白い。それにトゥルーマンの心理を揺さぶろうとするポスターなどの存在にも気づけます。

なによりトゥルーマンに降りかかった悲しい出来事に対して、私たちは無駄に感情移入しなくて済むんです。「はいはい、そういう演出でしょ」って(笑)

この映画を観て、私は『サトラレ』を思い出しました。ショーではありませんが、一人の人生を操作するために大勢が動いていたところが似ています。どちらにせよ、主人公からしたらプライバシーゼロだし、面白くない話ですよね。

もし実際にトゥルーマン・ショーのような番組があったら…私たぶん観てます。めちゃくちゃ応援するだろうな。

特に最後の脱走は胸熱でした。トゥルーマンが初恋の女性の言葉をすぐに信じたのかはわかりませんが、脱走計画はかなり前から考えていたのでしょう。水上が怖いというのも、初恋の人に会いたい一心で克服したのかもしれません。愛ってすごい

心に残ったシーン

雑誌のモデルの写真を破るシーンがあるのですが、最初は何をしているのか分かりませんでした。トゥルーマンはそれらを貼り合わせて初恋の女性に似るようにモンタージュしていたのです。彼女を忘れないために。その一途さにキュンとしました。

最も心に残ったのはラストシーンです。近所の人と交わしていた独特の挨拶を、カメラに向かって言います。そして一礼して去る姿は、まさに舞台から降りるキャストそのものでした。その潔くて美しいシーンに、思わず拍手したくなりました。

もし私がトゥルーマンだったら

誰もが自分の成長を見ていてくれているのは心強いかもしれない。けれど失敗も同じように見られてるのだと思うと居た堪れないな。

それを踏まえた上で、もし私がトゥルーマンの立場だったら…と想像してみました。

たぶん私は、周りが偽物だと知ってもトゥルーマンで居続けると思います。自由への憧れはありますが、それ以上に怖いです。誰もが自分を知っている、逆に自分は外の世界を何も知らない。この大きなリスクに立ち向かう勇気は私にはありません。

でも何も知らなかった頃には当然戻れない。だから私は監督と交渉して、自分の生活をより豊かにしてくれるよう計らってもらいます。

脅し? いえいえ、ギブ・アンド・テイクですよ

もし私がキャストだったら

モブならいい仕事ですよね。ただ街の住人として過ごしているだけですから。

でもトゥルーマンと関わりのあるキャストになるのは大変そう。偽物の世界だと少しずつ気づいていくトゥルーマンの言動に、恐怖と不安を抱くでしょう。奥さん役の方のように。私アドリブとか臨機応変とか苦手ですから、ポロッと重大なミスをしてしまいそう。ああ、考えただけでも胃が痛い(笑)

それと私は情が湧きやすい人間なので、始めは演技だとしても、仲良くなると罪悪感で苦しむと思います。とてもトゥルーマンの親友役のようにキャストとしての役目を遂行することはできないでしょう。

親友役の彼は、トゥルーマンに対してとても温かく接していました。しかしその台詞は監督によって吹き込まれたもの。優しい目線ですら演技。幼少期から友人役をしていても揺らがなかった彼のキャストとしての鉄壁の心構え。やはり私には彼のような有能なキャストにはなれそうにない。

こんな人にオススメ

・清々しい逆転劇でスッキリしたい

・人の死や別れなどの悲しい話が苦手

・伏線など気にせず気楽に観たい

DVD情報

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